リーマンショック時もプラス運用を達成したピクテのお金のタマゴ式「欲張らない投資法」とは?

こちらの記事で紹介したピクテのお金のタマゴ式投資法。
今回は、インフレ率程度のリターンを目標に、リスクを最小限まで抑える「欲張らない投資」(お金のタマゴの2番目の投資)を紹介します!

欲張らない投資の特徴

ピクテ公式サイトより引用

こちらのお金のタマゴ式投資の2番目にリスクの低いレイヤー「欲張らない投資」

資産の目減りを防ぐため、インフレ率程度のリターンを目標に、リスクを徹底的に排除した投資法です。

そのため、「欲張らない投資」は以下の4つの特徴を持っています。

  1. インフレから資産を守る
  2. ローリスク・ローリターン
  3. 2〜5年は引き出さない資金
  4. 全資産の30〜70%

ローリスクで、インフレ率程度のリターンで良いならば、今までは、為替ヘッジした米国債を買うだけで大丈夫でした。
しかし、国債の利回りが低下し、ボラティリティが増加した今、新たな手法が必要になっています。

国債がリスク資産となった今、リスクを抑えた投資が難しくなった

  • 逆イールド現象が度々発生する
  • 各国の国債の金利水準が低下、もしくはマイナス化したため、国債への投資では収益率が確保できなくなった
  • 2019年8月の乱高下相場では、安全資産とされていた米超長期国債ETF(TLT)が1週間で10%近く値上がりするなど、債券としての安定性がなくなった

これらの理由で、現在は債券投資だけでリスクヘッジをすることが出来なくなってしまいました。

債券投資の代替手段としての超分散投資

ピクテは、債券投資だけでは資産をインフレから守れないと判断し、世界中の資産に超分散投資することで、ローリスク・ローリターンの資産運用を継続しています。

分散投資と聞いて、色々な株や様々な社債を組み合わせればリスクが低くなるのでしょ?
と思われる方もいるかもしれませんが、実際はそんなことありません!

分散投資に対するよくある誤解

  • 先進国優良株式ファンド
  • 日本株ファンド
  • 新興国ファンド
  • 米国ハイイールド債券ファンド
  • 新興国債券ファンド

この5つのファンドを保有した状態で、「世界中の株式に分散投資し、債券にも投資できているから、リスクを抑えられているぞ!」と勘違いしてしまう個人投資家は多いです。

しかし、リーマン・ショック時を例にしてみると、

  • 先進国株式 -49.6%
  • 日本株式 -42.1%
  • 新興国株式 -56.7%
  • 米国ハイイールド債 -29.9%
  • 新興国債券 -18.2%

と、すべての資産が大きく下落しています。

仮にこのようなポートフォリオで運営していたとしたら、リスクを最小限に抑えられていると思っているにも関わらず、リセッション時に大きく損失を出すため、狼狽売りをして市場から退場してしまう投資家も多いでしょう。

分散投資とは、相関係数と配分比率が重要

  • 相関度合いの低い、もしくは、逆相関の資産を組み合わせる
  • リスク度合いを考慮して、配分比率を考える

この2つが本当の分散投資です。

先程の、世界中の株式と世界中の債券に分散したポートフォリオは、相関度合いが高い資産を組み合わせた、ただ単に保有している銘柄が多いだけのハイリスクなポートフォリオだったのです。

相関係数と配分比率を徹底したピクテの超分散投資

世界中の債券の利回りが高く、国内の株式や債券を中心に運用していればローリスクでインフレ程度のリターンを期待できた昔ならば、安定運用のポートフォリオは以下のように非常にシンプルでした。

  • 日本株式 30%
  • 外国株式 10%
  • 外国債券 5%
  • 日本国債 55%

しかし、国債で十分なリターンが期待できなくなってしまった現代で、ローリスク・ローリターンを達成するために、ピクテは相関係数と配分比率を徹底したマルチアセットアロケーション戦略(本当の超分散投資)を実践しています。

相関係数が低い・逆相関の資産を組み合わせた運用

先程間違った分散投資の例として紹介したポートフォリオには、新興国株式と日本株式・新興国国債などが含まれていました。

これらの相関係数は、

  • 新興国株式と日本株式で、0.73
  • 新興国株式と新興国国債で、0.90
  • 日本株式と新興国国債で、0.72

と、非常に高い相関係数の組み合わせになっています。

この組み合わせだと、全くリスク分散できていませんね・・・
リスクを回避して世界中の資産に闇雲に投資した結果、リセッション時に大暴落して、狼狽売りしてしまう最悪な投資法です・・・

このように相関係数が高い資産を組み合わせるのではなく、米国株式と日本国債のような相関係数の低い(-0.33)を組み合わせて、リスクを最小限に抑えることがピクテ式の「欲張らない投資」です。

リスクが低い方の資産を多めに保有してリスクを減らす

米国株式と日本国債が逆相関ならば、50%・50%で買えば良いのか!と早とちりちないでください笑

実際は米国株式の標準偏差(リスクを図る指標)は約20%・日本国債は2%です。

この2つでバランス運用をするのならば、米国株式9%に対して、日本国債を91%保有する必要があります。

こうすることで、リスクは日本国債によって担保されながら、米国株式の高いリターンを享受でき、日本国債とほぼ同じリスク量で、年率0.6%程度パフォーマンスを引き上げる事ができます。

これがピクテの行っているバランス運用の理論です。
実際は、もっと複雑に世界中の資産を組み合わせて行っているため、更に精度が高く複雑なアセットアロケーションになっています。

リーマンショック時にもプラス運用を達成したピクテ式マルチアセットアロケーション戦略

  • 米国株式
  • 欧州株式
  • 日本株式
  • グローバル先進国株式
  • 新興国株式
  • アジア・東ヨーロッパ・南米株式
  • グローバル先進国債券
  • 欧州国債
  • 米国国債
  • 新興国国債
  • ETF
  • 先物取引
  • REIT
  • コモディティ
  • バイオテック株式
  • 農業関連株式
  • 新興国高配当株式
  • 世界高配当公益株式
  • 欧州短期ハイイールド債券
  • 資源国債券
  • オルタナティブ取引(ロング・ショート運用)

など、非常にたくさんの資産に対して分散投資をして、ポートフォリオのリスクを軽減しています。

その結果、世界の株式が50%近く値下がりをしたリーマン・ショック時に、ピクテのマルチアセットアロケーション戦略はプラス1.7%という驚異の記録を叩き出しました!

もちろん、この投資と同じような投資が個人投資家である私達にできるはずがありません。
しかし、相関係数の考え方や配分比率の考え方を応用して、シンプルに許容できるリスクの範囲内で投資を行うことができるはずです!

ピクテのことが少しでも気になった方は!

以上が、ピクテのお金のタマゴ式「欲張らない投資法」でした。

この記事を読んで、少しでもピクテの運用方針が気になった方は、是非、ピクテの書籍をご拝読くださいませ!

ピクテの運用方法記事まとめ